人権教育講演会に「みんなの学校」の木村泰子先生をお招きしました

2024.10.28

イベント

短期大学部

10月18日、常磐会短期大学恒例の「人権教育講演会」を開催し、木村泰子先生をお招きしました。木村先生は、2006年に開校した大阪市立大空小学校の初代校長を9年間務められ、「すべての子どもの学習権を保障する」という理念のもと、教職員や地域の人たちとともに障害の有無に関わらず、すべての子どもがいつも一緒に学び合う学校を作られました。2015年には大空小学校の1年間を追ったドキュメンタリー映画「みんなの学校」が公開され、大きな反響を呼びました。常磐会短期大学にはこれまで何度もおいでいただき、全学生と教職員が木村先生のお話から学ぶ時間を大切にしてきました。

『「人権」って何?—「みんなの学校」が教えてくれたこと―』と題されたご講演は、常磐会短期大学と同じ大阪のお話で親しみやすく、優しくも凛とした木村先生の語り口に、学生たちは最初からぐっと引き込まれました。先生は同じフロアに立って数多くの学生にマイクを向けて問いかけられ、映画「みんなの学校」に登場する子どもたちの姿などから、保育者をめざす学生一人ひとりが「自分だったらどうかかわるだろう?」と向き合いました。『自分から 自分らしく 「自分の言葉」で語る』という先生の言葉通り、短大の学生一人ひとりが生き生きと自分の思いや経験も発言しながら、みんなが一緒に学び合う雰囲気が会場を包んでいました。

また、常磐会短期大学の人権教育推進委員会のテーマ「共生社会の実現に向けて~あなたが考える多様性とは~」にも触れて、「多様性」(すべての人は違っていることがあたりまえ)と「インクルーシブ教育」(いつもいっしょがあたりまえ)について、世界的な人権理念、そして木村先生の熱い想いとその土台となった大空小学校でのご経験を惜しみなく語っていただきました。困難な状況にある子どもと親が懸命に生きようとするすがた、そしてあたりまえに受け止め、仲間として付き合おうとする子どもたちの育ち、それらが織りなす物語の一つひとつが胸に迫り、心を打たれました。

最後に、短大の学生たちと同じく短期大学で学び、教育実習を経て小学校の先生になられたご経験から、当時の指導者からの「流れる水のごとく流れるのはいともたやすい。流れに逆らって動くのは困難をきわめる。あなたはどちらを選びますか」というメッセージを紹介され、これから子どもの保育・幼児教育に携わる学生たちへ「決めるのは自分です!」とエールを送っていただきました。

ご講演後も学生や教職員との尽きぬ話に足を止めてくださり、木村先生の子どもたちへの思いが常磐会短期大学に温かい余韻を残す人権教育講演会となりました。

本件に関するお問い合わせ

常磐会短期大学
人権教育推進委員会事務局
〒547-0031 大阪市平野区平野南4-6-7
06-6709-3170(代表)

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