「子どもに関わる専門職につきたい」という思いをもつ学生一人ひとりに向き合い、保育者・教員としての素養を築きます。少人数制で、グループワークを多く取り入れた授業のなかで、子どもの言動や行動を考え、子どもの心に寄り添う大切さを学びます。4年間で、保育士資格、幼稚園教諭一種免許状、小学校教諭一種免許状の3つの資格・免許に加え、希望に応じて中学校教諭一種免許状(英語)、そして特別支援学校教諭一種免許状の取得が可能です。

アドミッション・ポリシー
[入学者受け入れの方針]

本学の目的である、人間愛に基づく国際的な視点と子どもや地域の人々への教育的な愛情を基盤とした教育者・保育者の育成と、使命感、温かい子ども理解、専門的な知識技術を備えた実践的指導力を有する教育者・保育者の育成を十分理解するとともに、次のような、知識・技能・態度の修得を望む学生を求めています。

  1. 高い使命感と指導力を有する教育者・保育者をめざす人

  2. 子どもの発達の特性を理解し、個々に応じた指導力の修得をめざす人

  3. 子どもたちに豊かな環境を提供したいと願う人

  4. 教員と子ども間を始め、あらゆる人間関係におけるコミュニケーションを通じて、適切に行動できることを願う人

カリキュラム・ポリシー
[教育課程編成・実施の方針]

子どもを取り巻く環境には、家族間や地域の人間関係の希薄化、インターネットへの過剰な依存等、子どもの健全な育成の妨げとなる要因が多く存在する。本学の位置する大阪は、在日外国人や外国文化の影響を受けて育ってきた幼児・児童、保護者が多いことから、何よりもまず、教育活動を主導する教員・保育士自身に、適切なコミュニケーションを行なうことができる能力が要求される。学士課程教育において、人間性及び社会性を育む教養教育と21世紀の子どもの教育、保育に当たる全ての教員・保育士に必須のスキルであるという認識のもとに、多文化社会に必要な語学力と情報活用力に強い教員・保育士を養成し、さらに専門的知識を体系的に身につける。

ディプロマ・ポリシー
[卒業認定・学位授与の方針]

地域に愛着と誇りを持ちながらグローバルな視野に立ち、国際社会に貢献できる人材であり、人間尊重を基盤に豊かな人間性を育てる人材と様々な人間関係におけるコミュニケーションを通じて適切な行動をとることができる人材である。さらに、乳幼児・児童・生徒の発達の特性を深く理解し、一人ひとりの個性に応じて効果的な指導ができる専門性を有する人材である。

学びのポイント

Point

1

一人ひとりの学生を大切にする教育

ひとつの授業の平均人数が30~40名台ほどの少人数制をとっています。さらに、研究室システムを取り入れ、1・2回生は1研究室につき12~15名程度、3・4回生は1研究室につき6~7名程度で学んでいます。研究室での学びが深まるだけでなく、担当教員に気軽に相談することができ、同じ方向をめざす友だちもできやすいです。

Point

2

学びやすい環境が整い、
実践力が身につく教育

すべての授業でアクティブ・ラーニングを展開。グループワークや発表も多く、主体的に考えてさまざまな意見を取り入れる力、行動力を培います。グループワークがしやすいアクティブ・ラーニング室、最新ミュージックラボシステムを導入した音楽室、保育・教育の現場を再現した小学校実践室など、学ぶ環境も充実しています。

Point

3

公立採用試験対策の充実

教員採用試験のほか、公立の保育所(園)・幼稚園の採用試験対策のための、各種講座を実施。さらに、教員経験があり、採用試験合格のノウハウをもつ教員が少人数制でていねいに指導します。面接対策も、教員によるマンツーマンで何回も練習を重ねることができ、本番までに自信をつけることができます。

さらにプラスαの個性・資質を
磨くための2つの専攻

専攻選択は2回生から。
入学後1年で自分の適性を見きわめてしっかり選択できます。

研究室紹介

一人ひとりの人間性を磨き、専門性を高める

少人数で4年間続く独自の学び

こども教育学部には、入学時に配属される1~2回生の基礎演習という研究室(ゼミ)と自らの意思で選択する3~4回生の専門演習という研究室(ゼミ)があります。将来の進路、追究したい専門分野、担当教員など、選択理由はさまざまです。3~4回生の各研究室に所属する学生の数は7名程度。人数が少ないこと、頻繁に連絡を取り合うことから、自然と学生同士、学生と担当教員の関係が近くなります。研究室では、学生がそれぞれ、自由に設定したテーマを研究し、卒業論文作成に向けて教員から指導を受けます。その指導のなかで、学生は専門性だけでなく、人間性についても力を養っていきます。研究室で過ごす時間は、大学生活のなかでも特別な時間。さまざまな経験を経て、学生は新しい広く深い視野を獲得し、社会へと羽ばたいていきます。

入学時から4年間継続して学ぶことで、基礎から応用まで身につける。

1
回生

  • 入学後すぐの個人面談で学生の個性を把握
  • 大学独自のプログラムで基礎的な学修をサポート
  • 専攻を選択

2
回生

  • 細やかな指導で基礎の完成をめざす
  • 苦手や弱点も徹底指導で克服

基礎演習(研究室)

3
回生

  • 専攻別に本格的な学修
  • 大学独自のプログラムで応用演習をサポート
  • ミニ論文の作成で専門研究の基礎を身につける

4
回生

  • 専攻別に専門研究
  • 研究や実習、卒業論文のきめ細かい指導
  • 教員採用試験などに向けた本格的な対策

専門演習(研究室)

加藤研究室

身体活動・運動あそび

学生同士の意見交換で、研究テーマを見つける。
運動教室のボランティアもぜひ参加を。

身体活動・運動あそびをテーマに学びますが、目標とするのは「一人ひとりの興味・関心をみんなで共有し、解決すること」です。グループワークを中心として、学生同士で意見を交わし合い、それぞれの研究テーマを決めていきます。ミニ論文や卒業論文など、論文自体は個別指導で行います。研究テーマは、健康や運動に限らず、幅広い分野が対象です。また、公開授業のキッズ運動教室のボランティアにも参加できます。ボール運動などを子どもに指導したことで、内気だった学生がキビキビと子どもをリードするようになった例も。教育者としての素養も高められるいい機会です。

こども教育学部 教授 加藤達雄

こども教育学部
教授 加藤 達雄

Student’s Voice

ミニ論文や卒業論文に向けてしっかり準備できて
自分らしいテーマを掘り下げて学べます。

週に1回のゼミでは、文献を読み、そのプレゼンテーションやグループワークを行い、ミニ論文や卒業論文に備えて学びます。加藤先生の研究室は、自由にテーマを決めることができ、私のテーマは「愛着障害」。現在はインターネットで文献を調べていますが、今後は大学内で後輩にアンケートを取り、分析もしたいです。加藤先生が、論文のテーマ決めから書き方など、きめ細かく導いてくださったので、テーマをさらに掘り下げていきたいです。

藤井魁さん

こども教育学部(現:常磐会学園⼤学)
3回生/藤井 魁さん
浪速高等学校出身

丸井研究室

子どもたちに音楽の楽しさを伝える

音楽会の企画・運営を通して
保育・教育の現場で生きる力を身につける。

研究室の恒例行事として、3回生の秋期に保育所(園)で披露する音楽会があります。紙芝居や音楽劇、手話歌など、形はさまざまですが、学生たちでアイデアを出し合い、つくりあげます。本番では子どもとふれ合い、音楽を楽しみます。以前行った音楽会では、表情の変化に乏しかった自閉症の子が、音楽を聞いたとたんニコニコと笑い、感動が広がりました。ミニ論文、卒業論文は、里親制度やハンドサインなど、音楽以外をテーマにする学生もいます。活動を通して、保育・教育の現場で生きる表現力、企画力を身につけます。

こども教育学部 教授 丸井理恵

こども教育学部
教授 丸井 理恵

Student’s Voice

音楽隊や論文作成への取り組みで、
音楽を通した子どもとの関わり方を学びます。

大学で学ぶうちに、大好きな音楽で子どもとさらに深く関わりたいと思うようになりました。丸井研究室の一番大きな取り組みは、年に1度、子どもたちの前で音楽劇を披露する音楽隊。学生主体で企画を立て、楽器パートを決め、演出も考え練習を重ねます。ミニ論文や卒業論文について、私のテーマは「子守唄」です。音楽隊も、論文作成も、丸井先生は学生の自主性を大切にしながら、的確なアドバイスをしてくださいます。

加本愛真さん

こども教育学部(現:常磐会学園⼤学)
3回生/加本 愛真さん
大阪府立八尾翠翔高等学校 出身

白川研究室

多様性を尊重する保育

多様性を尊重する保育について考え
理論と実践の両輪を備えていけるように。

保育・教育の現場には、多国籍だったり、障がいをもっていたりと、さまざまな子どもがいます。また、現在は、同年齢保育が主体ですが、バラバラの年齢で保育グループをつくる、異年齢保育を導入する園もあるなど、保育の形も多様化しています。3回生では、そうした子どもを取り巻く環境や社会情勢をみんなで考え、自分自身の興味・関心を見つめなおし、研究テーマを決めます。3回生秋にはミニ論文を仕上げ、4回生で卒業論文に取り組みます。「多様性を尊重する保育」について考え、理論と実践の両輪を兼ね備えた保育者・教員として成長していきます。

こども教育学部 専任講師 白川晴美

こども教育学部
講師 白川 晴美

Student’s Voice

先生の的確なアドバイスのもと
自分なりのテーマを追究しています。

幼稚園教諭をめざしており、先天的に高い知的能力をもつ“ギフテッド”の特性がある幼児について研究したいと思っていました。白川先生は、保育・幼児教育についての授業を多くもたれているため、研究室所属を希望。先生から、当事者インタビューやSNS等の情報を活用することなど、助言をいただきつつ、研究を進めています。研究室の仲間も、絵本、子どもとのキャンプ、幼児のスポーツなど、さまざまなテーマで研究を深めています。

伊藤梨奈さん

こども教育学部(現:常磐会学園⼤学)
3回生/伊藤 梨奈さん
金沢高等学校(石川県) 出身

取得可能な資格・免許

将来に役立つ多数の資格取得をめざせます

保

幼

小

中

特別支援学校教諭一種免許状  

new

社会福祉主事任用資格・学校図書館司書教諭・こども音楽療育士・カウンセリング実務士

教育のメインとなる「保育士資格」「幼稚園教諭一種免許状」「小学校教諭一種免許状」「中学校教諭一種免許状(英語)」の資格や免許に加え、子どもの保育や療育、発達支援の現場で生かせる専門性の高い資格を取得することができます。それぞれの分野に対して深い知識やノウハウをもつ教員が資格取得に向けてサポートします。ほぼ全員の学生が、4年間で複数の資格や免許を取得しています。

Topics

new

特別支援学校教諭一種免許状が取得可能に

特別支援学校教諭一種免許状は、特別支援教育を行う「特別支援学校」や「特別支援学級」で働くことができる免許です。特別支援教育とは、視覚障害、聴覚障害、言語障害、知的障害など、発達に障がいがある子どもに向けたもの。現在、その対象となる児童・生徒数が増えており、特別支援学校教諭のニーズが高まっています。そうした現状に応じ、こども教育学部でも特別支援学校教諭一種免許状の取得が可能となりました。

取得可能な資格・免許

取得可能な主たる資格・免許

資格・免許 国際教育専攻 心理・発達支援専攻
保育⼠資格
幼稚園教諭⼀種免許状
⼩学校教諭⼀種免許状
中学校教諭⼀種免許状(英語)
特別⽀援学校教諭⼀種免許状※1

4年間の在籍の場合、上記のうち3つの資格・免許が取得可能です(編入学の場合についてはご相談ください)。

※1)特別支援学校教諭の免許状取得には、幼稚園教諭・小学校教諭・中学校教諭いずれかの免許状を取得することが条件です

その他の取得可能な資格

資格・免許 国際教育専攻 心理・発達支援専攻
学校図書館司書教諭※2
こども⾳楽療育⼠※3
カウンセリング実務⼠※3
社会福祉主事任⽤資格※4

※2)学校図書館司書教諭の取得には、小学校教諭・中学校教諭いずれかの免許状を取得することが条件です

※3)こども音楽療育士・カウンセリング実務士は、全国大学実務教育協会の資格です

※4)社会福祉主事任用資格は地方自治体の福祉事務所で社会福祉主事として働く際に必要となる資格ですが、社会福祉施設への就職にも有利な資格です

めざせる職業・就職先

確かな学びが、確かな結果に結びつく

めざせる職業 主な就職先 こども教育学部で取得可能な資格・免許
保育士 保育所(園)、福祉施設 保育士資格
幼稚園教諭 幼稚園 幼稚園教諭⼀種免許状
保育教諭 認定こども園 保育士資格 + 幼稚園教諭⼀種免許状※1
小学校教諭 小学校 ⼩学校教諭⼀種免許状
中学校教諭(英語) 中学校 中学校教諭免許状(英語)
特別支援学校教諭 特別支援学校
小学校(特別支援学級)
中学校(特別支援学級)
特別⽀援学校教諭⼀種免許状※2

※1)保育⼠資格と幼稚園教諭免許状の両⽅が必要です

※2)特別⽀援学校教諭免許状に加え、幼稚園、⼩学校、中学校、⾼等学校 いずれかの免許状が必要です

実 習

保育・教育の現場での
実践力を育む
多彩な実習フィールドを用意

6施設

実際に子どもとふれ合う機会は、学生を大きく成長させます。保育所(園)、幼稚園、認定こども園、小・中学校、特別⽀援学校、福祉施設での実習、学内での模擬授業にとどまらず、ボランティアや学童でのアルバイトなどをおおいに推奨しています。

常磐会の実習プログラムを詳しくみる

入学前サポート紹介

高校生のうちに大学に慣れることができる

01

入学前体験登校

入学前体験登校

入学予定者を対象に、1月と3月に開催する、入学前に大学を身近に感じてもらうイベントです。実技科目の体験授業や基礎演習(研究室)体験のほか、レクリエーションも行います。このイベントに参加して、入学前に友だちをつくる人も多数います。

02

音楽基礎レッスン・入学前ピアノ学習

音楽基礎レッスン・入学前ピアノ学習

すべての入学予定者の習熟度を確認し、音楽の授業に不安をもつ入学予定者には、入学前に全6回の授業を実施。楽譜が読めなくても、ピアノが弾けなくても大丈夫。音楽室で最新のML(ミュージックラボ)システムを使い、音符や記号などの読譜の基礎知識を、そして個別に片手弾きから両手弾きへと段階的に指導していきます。